強者は弱者を観測できない

カツ丼

🍖

ある時ツイッターを見ていると、ある分野で実績を上げている人が、でっかいカツ丼の写真と共に、

「○分で完食!昼食に時間を掛けるやつは仕事ができない!」

という内容のツイートをしていました。

時間を大切さを伝える趣旨のツイートだとは思いますが、

私は食がめっちゃ細くて、幼稚園の頃から給食の時間に食べ終わらず、食べるまで残らされていたような人間なので、めっちゃムカつきました。

IT

💻

ある時ツイッターを見ていると、ITの分野で優秀な実績を残している人が、

「○○○の記事のはてなブックマークの多さに日本のITリテラシーの闇を感じる。」

というようなツイートをしていました。

しかし、私はエンジニアではないので、○○○という単語を見たことすらありません。

○○○の意味を検索してみたのですが、記事を読んでも全く理解できず、参考になったからはてなブックマークを押す、という次元にすら達していませんでした。

あのツイートによって、日本の暗黒レベルの情弱カテゴリに収められた私は、かなりムカついたのでした。

主観的統計の誤謬

どこかで見た記事の話です。

その記事のライターがどこかの教授と日本の教育について話しあっていた時に、

「私の時代でも、みんな大学に行ってたけどね。」

と、教授が言っていたという内容の文章がありました。

 

しかし実際の大学進学率は、現代ですら60%以下で、教授が言う当時では20数%しかありません。

その教授は、自分の育ちの良さを客観的に認知できていなかったのです。

育ちの良い人は、育ちの良い人としか接する機会がないし、進学校の人の周りには、進学校に行くような人しかいないので、感覚と統計は食い違うものなのです。

 

体育会系の人には、食の細い人の気持ちは分からないし、

トップのITエンジニアは、パソコンを持っていないような人の存在を想像すらできないのです。

だって自分の周りには、いないので。

強者は弱者を観測できない

🎮

強者が思いがけずに弱者を傷つけることがあります。

それは、統計的に正しい客観性は難しいからです。

スプラ2

私はスプラトゥーン2というゲームが好きです。

YouTubeで個人が配信しているスプラトゥーン2のプレイ動画もよく見ます。

ゲーム配信をしているような人は当然上手で、多くはXランクという、最も強い部類にランク分けされています。

 

しかし、Xランクの中でも更にトップ層の人が、

「Xランクなんてだれでもなれる。Xランク内で技術に差がありすぎて対戦していてつまらん。」

とか言っていたりするのです。

しかし実際のところXランクの時点でアクティブユーザーの上位1%の存在なのです。

スプラトゥーン2のアクティブユーザーは200万人ほどいるので、その発言は199万人に反感を持たせるものだと思います。

 

ゲームのトップランカーは、そもそも同レベルの人としか交流しないので、当たり前の水準が高いのです。

それで、別に何の悪意もなく「〇〇できない人なんているの?」的な事を言ってしまうわけです。

確かに、トップランカーの周りにはいないかも知れませんが、統計的に見れば99%の人はできないことだったりするのです。

誰でも出来る!

スプラトゥーン2のサーモンランというモードで、ある日私は念願の「カンスト」という栄誉を達成しました。

サーモンランでは使用する武器が日毎に変わり、自分で選ぶことが出来ません。

ある日、強い武器を使える日があり、その日に達成したのでした。

しかし、強い武器といえどカンストへの道は非常に難しく、精神的に苦しみながら10数時間の死闘の末での達成だったのです。

その後何気なくスプラトゥーン2の新着プレイ動画を見ていたら、

「サーモンランあんまやらないけど、簡単にカンストできたw今日は武器が強いから誰でもカンストできるよwww」

的な事を言っている動画を見つけてしまったのです。

確かに、上位0.1%に入るような実力者からしたら、誰でもできるレベルに容易なのかも知れません。

しかし「誰でもできる」という言葉は、実力者には感知できない99%の人を傷つけます。

実際私は、苦しみの上で達成したカンストの価値が下がったように思えましたし、もしカンストに失敗していた場合はものすごい苦痛を感じていたことでしょう。

「誰でもできるwww」という発言は、ものすごく多くの敵を作るリスクがあると感じました。

カバディ

💪

日本の有力な有識者や学者でも、カバディの極意については知らないと思います。

しかしインド人なら、多くが答えられるかも知れません。

 

世の中には色々なジャンルの知識があります。

マニアックな知識だったら、数時間調べるだけで人類の上位1%になることも普通にありえると思います。

自分が専門的に取り組んでいる事柄だったら尚更です。

人は皆、何らかの分野において、上位1%に入る何かを持っているのではないでしょうか?

長年それに取り組み、できて当たり前と思っている事柄も、他人にとってはそうでもないことを忘れる人は多いと思います。

 

最低レベルの人だと「知らない事できない事」自体をディスってきたりしますし、

そうでなくても説明に専門用語を多用するなど、客観的目線に乏しい人はよくいます。

しかし、相手が知らないことを知っているという事自体は優位ではなくただの偶然であり、同じように相手しか知らない事は必ずあるのです。

反感を持たれないために

まず、自分のできることが誰でもできると考えるのは辞めたほうが良いと思いました。

ある意味、「自分なんて大したことない」という謙遜なのかも知れませんが、できない全ての人を傷つけてしまい、なおかつできない人の比率は想像以上に多いのです。

 

そして、無知やできない事をディスるのは最大限に避けなければならないと思います。

自分の知ってることやできる事でも、99%の人は知らないしできないと考えて言葉を考えたほうが良いと思います。

 

ネット上には炎上を引き起こすタイプの人がいます。

彼らは「自分は狙ってやっている」とか「出る杭は打たれる」とかそういう事を言ったりしますが、実際のところただの表現の荒さが原因だったりします。

スプラトゥーン2の動画でも「誰でもできるw」と言わずに「強いからオススメ!」といえばそれだけで良かったのです。

別に、自分が何かを伝えたい場合、わざと反感を招く表現をするメリットは無いと思います。

自分の発言は、世の中の99%の人が知らないことだという気持ちでやっていくと良いのかも知れません。

 

私は無職なのですが、無職は何の後ろ盾もない人気商売です。

反感を持たれれば、すぐに消し飛ぶ存在でありつつ、存在感を出さなければそれはそれで消し飛びます。

表現には気をつけて、発信をしていきたいなと思っておりますという所存であります。

以上。

コメント